活動紹介

第5回海洋プラスチック研究会を開催いたしました。

2024年6月25日(火)に第5回海洋プラスチック研究会が開催されました。

本研究会は海洋プラスチック研究に関する情報交換を目的としたもので、環境・食料ユニット海洋科学研究グループが中心となり、通年にわたって実施するものです。

第5回目の開催となった本研究会では、九州大学応用力学研究所 磯辺篤彦 教授(環境・食料ユニット海洋科学研究グループ)より、「深海を漂う微細マイクロプラスチックの観測と輸送モデル」と題して、海洋プラスチックの世界的な観測データベースであるAOMIの紹介や、地球規模での海洋プラスチックの海洋表層から深層での輸送の現状と、その動態メカニズムに関する知見が話されました。しかしながら、明らかにされていない多くの海洋プラスチックの状況に関しては、今後のさらなる研究・調査が必要であることや、海洋以外の湖沼や陸上でのプラスチックに関しての活発な質疑応答がされました。

引続いて、九州大学経済学研究院 藤井 秀道 教授(環境・食料ユニット環境経済政策研究グループ)から「環境制約下でのサステナビリティ活動と情報開示の必要性」の題目で、研究紹介がありました。海洋プラスチックを含めた環境問題については、経済学の視点からのアプローチは、現状では必須であり、本会では、企業活動における環境課題やサステナビリティに対する取り組みの国際的な情報開示義務の状況などが紹介されました(最近のプレスリリース)。海洋プラスチック問題に対するお金を指標にした価値基準の導入など、これまでの研究会で、議論されていなかった視点での話が出てきたなど、様々な学問領域に研究者が交流する機会の重要性が共有されたようです。

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。

次回は、8月を予定しております。

磯辺 篤彦 教授
藤井 秀道 教授